リストカットの傷跡を綺麗に治療するには|レーザー?皮膚移植?跡を消すおすすめの方法
リストカットとは、自分の手首を、鋭利な刃物で傷をつけることを言います。思春期によく見られるストレス反応です。 リストカットによって生まれた傷は大きくなっても消えないことが難点です。
目次
リストカットについて
リストカットとは
リストカットとは、自分の手首を鋭利な刃物を使って傷をつける自傷行為のことを言います。 酷い家庭環境や学校のいじめ、進路の悩みなど、大きなストレスに対して、防衛の意味で行ってしまう方が多いです。 思春期に多く見られる反応ですが、成人した大人が、ストレスを抱えて物や人に対して感情をぶつけるのと同じです。 要は、ストレスを発散するためのひとつの手段として、リストカットは行われています。大きなストレスに対する感情をコントロールするための正常な反応と言えます。
残る傷跡について
リストカットの傷跡は鋭利な刃物で傷つけるため傷跡が残りやすく、非常に目立つ傷跡になります。 季節によっては衣服などで隠せなくなるため過去のリストカットの傷跡に悩んでおられる多くの患者様が来院されます。 当院では手術やレーザー治療を用いて傷跡を目立たなくする施術を行っております。
リストカットの傷跡について
人間の皮膚の構造は上から、「表皮」「真皮」「皮下組織」となっており、リストカットした際にどこまで傷つけてしまうかによって、 深い傷や浅い傷ができます。
●表皮
表皮は厚さが、約0.2mmととても薄い表面部分の皮膚です。外からの刺激や異物の侵入、体内にある水分の蒸発を防いでバリアを張っています。
●真皮
真皮は、約2mm程度の厚さがあり、皮膚組織の大部分を網羅している肌の主体です。 真皮の大部分はコラーゲンで占められており、コラーゲンの間をヒアルロン酸などの多くの水分でできているゼリー状のもので満たされています。それにエラスチンという線維状のタンパク質も合わさって肌にクッションのような弾力を与えています。
●皮下組織
皮下組織は、もっとも内側にある組織です。 皮下組織のほとんどは皮下脂肪でつくられており、その中に動脈や静脈が通っています。 リストカットをした際に、表皮か真皮までを傷つけた場合は、見た目が細く浅い傷になりますが、皮下組織までも傷つけてしまった場合は、深く大きな傷になります。 皮下組織まで傷つけてしまうと、傷跡としてなかなか自然には治癒しないでしょう。 また、深い傷だから、ストレス反応が大きいということでは決してなく、その時の状況や人の性格によって、つけられる傷は異なってきます。複数回リストカットをしていると、両方の傷を持ち合わせている人も多いです。
傷跡の種類
リストカットの傷跡には、2種類のものがあります。これは、皮膚を傷つけた深さによって分類されるのではなく、体質的などに左右されます。
●白い傷跡
リストカットの傷は瘢痕(はんこん)と呼ばれます。皮下組織まで傷をつけると白く大きな傷跡になり、多くの人がこの状態の傷です。 通常の皮膚部分の色よりも薄く、色素の薄い状態の傷が、こちらに分類されます。
●赤い傷跡
赤く腫れたような傷は、ケロイド(肥厚性瘢痕)と呼ばれています。アレルギー体質の方がなりやすい傷跡です。 この傷跡は放置しておくとさらに目立った傷跡になるため、注意が必要です。
手術して傷跡を治療する場合
リストカットの傷跡が太い場合や範囲が広い場合は手術を行います。基本的には1回の手術で終わります。 その方法として切除・削皮・植皮の3つの方法があります。
傷跡を切除する切除手術
傷跡をまずは切除してから、縫い直す方法があります。 溶ける糸を使って内側を縫い、細い糸で外側を縫う真皮縫合という手術です。 この手術は、傷を目立たなくすることが可能です。 分割切除といい1回できれいに取り切れなかった場合は皮膚が伸縮する性質があるので、6~12ヶ月置きの2~4回に分けて、3ヶ月に1回くらいの期間で切除を繰り返す場合もあります。 レーザーの治療に比べると治療回数が少ないこと、小さいものであれば1回で終わることが可能です。
皮膚を削る削皮手術
傷跡に局所麻酔を打ってから、メスを使って皮膚の真皮層を削り取ります。 削った後は、薬を塗ってガーゼで固定する手術です。 手術は1回で終わるので、何回も手術を行うことはありません。 皮膚を削り取っているため、完全に乾燥するまで時間が2ヶ月から3ヶ月ほどかかります。 また、手術後はこまめに消毒を行うことが必要です。肌の状態は、赤みが落ち着いて肌色は落ち着きますが、傷跡がやけどの跡のように残ります。
皮膚を移植する植皮手術
リストカットの範囲が広い場合に、皮膚を移植する手術を行います。 植皮は、他の部分の皮膚を切り取る場合、傷跡が残るので外から見えにくいお腹辺りの皮膚を切除します。 もちろん他の部分から切除した所は、傷として残ります。 リストカットの傷跡は植皮することで、傷跡は無くなりますが植皮をするので繋ぎ合わせたような形に残ります。
レーザーで傷跡を治療する場合
リストカットの傷跡が細く小さなものであれば、レーザー照射を行いレーザー治療を行います。手術に比べて傷跡がきれいになるメリットがあります。
フラクショナルレーザー
フラクショナルレーザーとは、レーザーの照射を面で行うのではなく、小さな点を集めて照射することで、肉眼で見ることができないほどの細かい穴を多数開けて、古い皮膚の組織を壊して自然治癒力を高めるものです。コラーゲンの生成を行い肌の再生を促します。 他にも、くすみやホワイトニング、ニキビ跡、毛穴の開き、手術後の傷跡、たるみのある肌の引き締めなどに使われることがあります。
施術の流れ
- 【1】まずは、レーザー照射を当てる部分をマーキングします。
- 【2】麻酔クリームを塗ります。
- 【3】5分~10分間のレーザー照射を行います。
- 【4】レーザー照射後は熱を帯びて赤みがでるため、冷たいものを使用し10分から15分程クールダウンさせます。
施術先によっては、赤みの度合いが変わる場合があります。 また赤みが引くまで1〜2週間程度かかります。その後、3~5日間かさぶたができます。 きれいな肌に生まれ変わる期間ですので、必ず保湿は行ってください。 レーザー照射は回数を重ねるごとにレベルが増すので痛みが強く出てきます。 個人差はありますが、1クール(1ヶ月に1回)5回程度で傷跡が目立ちにくくなりますが、2クール目で照射レベルをさらに上げて行う場合もあります。
池袋サンシャイン美容外科の治療
池袋サンシャイン美容外科ではリストカットなどの傷跡治療は、スターラックス1540という機器を使いレーザー治療を行います。
スターラックス1540とは
スターラックス1540とは、フラクショナルレーザーです。 コラーゲンを生成することで肌の生まれ変わりを促進し、同時にリフトアップも行うことで、傷の盛り上がりがキレイになるだけではなく、艶のあるやわらかなお肌にもなります。 スターラックス1540のヘッドからはパルスレーザーと言われる短時間で高出力のパワーが出ます。安全性は十分あり、従来のフラクショナルレーザーと比べて高くい評価を得ています。 レーザーのヘッドは、丸く小さいので均一に気になる細かな部分までムラなくしっかり照射することができます。 従来のレーザーと比べてジェルを塗ることはなく、よくある痛みも他と比べて軽減されています。 以前にフラクショナルレーザーを試してみたけれど痛みや赤みがひどくて途中で止めてしまった方や効果を感じなかった方は是非スターラックス1540をおすすめします。
スターラックス1540を用いたリストカットの治療方法
スターラックス1540のヘッドは、照射部分が冷却されており、皮膚を冷やして保護をしながら照射をしていきます。 その照射は、非常に細かいダメージで痛みがなく麻酔をすることもありません。 そのため、腫れや赤みが少なく安心して施術を受けることができます。