イボは本来、痛みを伴わないことが多いできものです。
それなのに「歩くたびに痛い」「触れるとズキッとする」「赤く腫れてきた」といった症状が出ると、不安になりますよね。
イボの痛みは、イボができた場所の圧迫や摩擦、ウイルス性イボ、魚の目やタコとの取り違え、自分でいじったことによる炎症など、いくつかの原因が考えられます。
そこで本記事では、イボが痛い原因と部位別の対処法、魚の目・タコとの見分け方、自分で処置してはいけない理由、受診の判断基準までを順に解説します。
この記事のポイント
- 圧迫・摩擦によるウイルス性イボ(尋常性疣贅)や魚の目が主な原因ですが、炎症や細菌感染が起きている可能性もある
- 削る、切る、自分で引っこ抜くなどの処置は、出血や化膿、感染拡大を招くため避けるべき
- 部位別の適切なケア(圧迫の軽減など)を行い、痛みが強い場合や数が増える場合は皮膚科などの医療機関を受診すべき

「美しくなりたい」を応援します。どんな時代も「美」を願う「心」の本質は変わりません。当院は「患者様の安心と満足を目標にする。」という当たり前のことを第一に考え、本物の美容形成外科を開設いたしました。
「美」と「心」がつながった「ありがとう」と言っていただける病院でありたい。「美のホームドクターになれたら…」が私たちの願いです。
95年聖マリアンナ医科大学卒業/95-97年同大学麻酔科勤務/97-02年大手美容外科勤務 のちに分院院長歴任/03-06年医療法人博済会 鈴木病院 美容外科外来開設/06年池袋サンシャイン美容外科開設/日本美容外科学会正会員・認定医/日本美容外科医師会正会員/日本抗加齢医学会正会員
【結論】イボが痛いときに考えられる原因

結論として、痛みを伴うイボは、体重や摩擦がかかりやすい部位にできたウイルス性イボであることが多いといえます。
ただし、見た目が似ている別のできものも少なくありません。まずは原因の見当をつけることが、適切な対処への近道になります。
痛みを伴うイボは足の裏・手指のウイルス性イボ(尋常性疣贅)のことが多い
痛みのあるイボの多くは、足の裏や手指にできるウイルス性イボです。
原因となるのは、ヒトパピローマウイルス(HPV)で、皮膚にできた目に見えないほどの小さな傷からウイルスが入り込み、イボを形成するのが原因です。
そのため、手足の指やひじ、ひざなど、日常的に傷がつきやすい部位にできやすい傾向があります。
痛みが生じるのは「圧迫」と「刺激」が関係しています。
足の裏にできたイボは、歩くたびに体重がかかり、皮膚の内側へと押し込まれます。その結果、深い部分が圧迫されて痛みにつながります。
手指の場合も、物をつかむ、水仕事をするといった日常の動作で繰り返し刺激を受け、痛むことがあります。
まずは、痛みのあるイボが体重や摩擦のかかりやすい場所にあるかどうかを確認してみましょう。位置を把握しておくと、受診時に症状を伝えやすくなります。
イボ以外に魚の目・タコ・できものの可能性もある
注意したいのは、痛みのあるできものが必ずしもイボとは限らない点です。似た見た目でも、原因がまったく異なるケースがあります。
代表的なのが魚の目です。足の裏や指の一点に強い圧迫や摩擦が続くと皮膚が厚くなり、中心に硬い芯ができます。この芯が皮膚の奥を刺激するため、押すと鋭い痛みを感じやすいのが特徴です。
タコは、皮膚がより広い範囲で厚く硬くなったものです。芯をもたないため、通常は痛みが少ない傾向にあります。さらに、炎症を起こした毛穴のできものや、まれに皮膚の腫瘍が隠れている可能性も否定できません。
つまり、見た目だけで正確に見分けるのは難しいということです。実際、魚の目だと思って自分で削ったところ、ウイルス性イボだったという例もあります。
イボを削ると周囲に広がるおそれもあるため、判断に迷ったときは自己処理を避け、皮膚科専門医に相談するのが安全です。
【部位別】イボが痛む原因別の正しい対処法

イボの痛みへの対処法は、できた部位によって変わります。
体重がかかる足の裏、水仕事で傷つきやすい手指、衣類とこすれやすい首まわりでは、痛みの原因そのものが異なるためです。
ここでは部位ごとに、痛みが出る理由と自宅でできる対処のポイントを解説します。
どの部位でも症状が強い場合は無理に様子を見ず、医療機関を受診してください。
足の裏・足指が痛い場合
足の裏や足指が痛む場合、対処の基本は「圧迫と摩擦を減らすこと」です。
この部位で注意したいのは、ウイルス性イボと魚の目を取り違えやすい点です。
見分けるヒントとしては、痛みの出方が参考になります。
イボは左右からつまむと痛みやすく、魚の目は中心を真上から押すと痛みやすい傾向があります。また、イボの表面には黒い点が見えたり、指紋のような皮膚の線がとぎれていたりすることもあります。
具体的には、次のような対処法がおすすめです。
- 中央にくぼみのあるパッドやクッション性のあるインソールを使う
- 靴が足のサイズや形に合っているか見直す
- 長時間の立ち仕事や歩行を控える
手指・爪のまわりが痛い場合
手指や爪のまわりの痛みには、「清潔を保ち刺激を与えない」ことが何より大切です。
というのも、この部位は水仕事や手荒れによって小さな傷ができやすく、ウイルスが入り込みやすい環境にあるからです。
特に、ささくれや深いひび割れの部分にできたイボは、物に触れるたびに痛みを感じやすくなります。
さらに見落としがちなのが、感染の広がりです。
ウイルス性イボの場合、爪をかむ癖や、イボを触った手で他の指に触れる行為によって、別の場所にうつるおそれがあります。
日常生活では、次の点を意識してください。
- 手洗い後は水分をしっかり拭き取り保湿で手荒れを防ぐ
- イボを引っかいたりむしったりしない
- タオルの共用を避け家族への感染を防ぐ
首・脇・胸元が痛い場合
首や脇、胸元にできた突起が痛む場合は、まず摩擦の原因を取り除くことから始めましょう。
これらの部位は、衣類やアクセサリーと日常的にこすれやすい場所です。
そのため、加齢とともに現れるアクロコルドン(スキンタッグ)と呼ばれる小さな突起がよく見られます。本来は痛みを伴いにくいものですが、摩擦が繰り返されて炎症を起こしたり、まれに根元がねじれたりすると痛むことがあります。
ここで避けたいのは、気になるからとハサミや爪でちぎってしまう自己処理です。出血や細菌感染を招く原因になるため、絶対にやめましょう。
対処の流れとしては、襟ぐりの形やネックレスなど、刺激となっているものをまず見直します。そのうえで痛みや赤みが続く場合は、医療機関で相談してください。
かいた・いじった後に痛みが強くなった場合
イボをいじったり、かいたりした後に痛みが強まった場合は、細菌感染による炎症の可能性があります。
傷口から細菌が入り込み、炎症を起こしている可能性があります。
応急処置の手順は次のとおりです。
- 流水でやさしく洗い流して清潔にする
- 必要に応じて消毒する
- 清潔なガーゼや絆創膏で保護する
反対に、熱いお湯での長湯、ゴシゴシこする強い洗浄、自己判断での塗り薬や保湿剤の使用は控えましょう。良かれと思った行動でも、傷ついた皮膚をさらに刺激し、かゆみの悪化や細菌感染を招くことがあります。
なお、赤み・腫れ・熱感・膿が出るといった症状が見られる場合は、自宅でのケアでは対応しきれない段階です。早めに医療機関を受診してください。
痛いのはイボ?魚の目?タコ?見分け方

3つのできものは見た目が似ていますが、原因や特徴に違いがあります。
実際には判断が難しい例も多いため、確実に知りたいときは医師の診察を受けましょう。
| 項目 | ウイルス性イボ | 魚の目(鶏眼) | タコ(胼胝) |
|---|---|---|---|
| 主な原因 | HPVの感染 | 一点への圧迫・摩擦 | 広い範囲への圧迫・摩擦 |
| 見た目 | ざらつきや盛り上がり。足裏では平らなことも | 中心に硬い芯がある | 黄白色で平らに厚くなる |
| 痛み方 | 左右からつまむと痛みやすい | 真上から押すと痛みやすい | 痛みは少ないことが多い |
| 皮膚の線 | とぎれることがある | 保たれることが多い | 保たれることが多い |
| 黒い点 | 見られることがある | 通常は見られない | 通常は見られない |
| 人へのうつりやすさ | うつる可能性がある | うつらない | うつらない |
見分けがつかないまま削ったり、魚の目用の薬を使ったりすると、ウイルス性イボを広げる恐れがあるので注意が必要です。
痛むイボにやってはいけないNG例
痛みがあると、一刻も早く取り除きたくなるのは自然な気持ちです。
しかし、結論から言うと、痛むイボの自己処置はおすすめできません。
症状を悪化させたり、治るまでの期間を長引かせたりするリスクがあるためです。
ここでは、自己処置を避けるべき4つの理由を解説します。
削る・切る・引っこ抜くと、出血や感染のリスクがある
ハサミや爪切り、カッターなどでイボを削る・切る・引き抜くといった行為は、絶対に避けましょう。
最も起こりやすいのは、予想以上の出血です。さらに、傷口から細菌が入って化膿すれば、取り除く前よりも痛みが強くなることもあります。清潔でない道具を使った場合、その感染リスクはいっそう高まります。
見落としがちなのが、跡が残るリスクです。
無理に取ろうとして皮膚が深くえぐれると、傷跡として残ってしまう場合があります。
「早く痛みを止めたい」という思いからの自己処置が、かえって回復を遅らせる結果になりかねません。
触ったりいじったりするとウイルスが周囲に広がる
ウイルス性イボの場合、触ったりいじったりするほど、ウイルスを周囲に広げてしまうおそれがあります。
なぜなら、イボを傷つけることでウイルスが周囲の皮膚に付着しやすくなるからです。たとえば、イボを削った道具や指で別の部位に触れると、そこに新しいイボができる可能性があります。このように、自分の体の別の場所にうつることを「自家接種」と呼びます。
感染が広がるのは、自分の体だけではありません。足の裏のイボは、浴室のマットなどを介して家族にうつる可能性もあります。
気になってもむやみに触らない、爪でひっかかない、タオルやスリッパを共用しない。この3点を意識することが大切です。
自己判断で処置をすると痛みの原因を取り違えて治療が遅れる
自己判断で処置を続けると、痛みの原因を取り違え、適切な治療が遅れるリスクがあります。
前述のとおり、イボ・魚の目・タコは見た目がよく似ており、見分けるのは簡単ではありません。
実際に、魚の目だと思って対処を続けていたところ、実はウイルス性イボで、いつの間にか数が増えていたという例もあります。
反対に、イボだと思い込んでいたものが、別の皮膚の病気だったというケースも考えられます。この場合、本来必要な診断や治療が遅れてしまうおそれがあります。
特に、形がいびつ、色むらがある、急に大きくなったといった変化が見られる場合は、早めに受診しましょう。原因を正しく見極めることこそが、治療の第一歩です。
市販薬の使用を間違えるとイボが広がる可能性がある
市販薬は手軽に使える反面、使い方を誤ると、かえってイボを広げてしまう可能性があります。
ドラッグストアでは、イボや魚の目向けの薬が販売されています。ただし、こうした薬は使用できる部位や対象が決められています。たとえば、顔や首などには使えない薬もあります。
問題は、対象を取り違えて使用した場合です。効果が得られないだけでなく、周囲の健康な皮膚を荒らしてしまうことがあります。荒れた皮膚は傷つきやすく、そこからウイルスが入り込んでイボが広がる原因にもなりかねません。
市販薬を使う前には、対象や使用部位を必ず確認しましょう。
市販薬の正しい使い方やイボの取り方については、以下の記事で解説しています。
参考:イボの取り方まとめ!自分で取れる?市販薬・民間療法の限界や皮膚科での治療法・費用まで解説
イボが痛い時の医療機関受診の判断基準

イボに痛みがあっても、すべてのケースで急いで受診する必要はありません。
ここでは、受診を判断するための具体的なサインと目安期間、受診前に準備しておきたいことを順に解説します。
すぐ受診したほうがよいサイン
次のような症状が見られる場合は、自己判断で様子を見ず、早めに皮膚科や医療機関を受診しましょう。
- 急に大きくなった
- 出血が止まりにくい
- 膿が出ている
- 赤み・腫れ・熱感が広がっている
- 数が急に増えている
- 歩けないほどの強い痛みがある
これらのサインを放置すべきでない理由は2つあります。
ひとつは、細菌感染を起こしている可能性があること。もうひとつは、イボ以外の皮膚の病気が隠れている可能性があることです。
また、持病や体質によっては、軽い症状でも早めの相談が望ましいケースがあります。
具体的には、糖尿病や血行障害がある方、免疫を抑える薬を使用している方です。
足の小さな傷や症状が悪化しやすいため、痛みを感じた時点で医師に相談しておくと安心です。
様子を見てもよいケースと目安期間
痛みが軽く、大きさや数に変化がなく、赤みや膿も見られない場合は、刺激をせずに経過を観察して構いません。
目安となる期間は、数日から2週間ほどです。その間に、靴の見直しやパッドの使用といった対処を行い、痛みが和らいでいくかを確認しましょう。
ただし、この期間はあくまで目安にすぎず、次のような変化があれば、様子見をやめて受診に切り替えてください。
- 2週間ほど対処しても痛みが続く
- 少しずつ大きくなっている
- 数が増えている
なお、症状が軽くても受診をためらう必要はありません。「見た目が気になる」「家族や周囲の人にうつさないか心配」という場合には早めに相談しましょう。
受診前に準備しておくこと
受診先として、まず基本となるのは皮膚科です。見た目の改善まで含めて相談したい場合は、美容皮膚科や美容外科も選択肢に入ります。
診察をスムーズに進めるためには、事前に次の4点を整理しておくのがおすすめです。
- いつ頃から気になり始めたか
- 大きさや数に変化があったか
- どんなときに痛むか(歩くとき、つまむとき、押したときなど)
- 自分で触ったり、市販薬を使ったりしたか
あわせて、糖尿病などの持病や服用中の薬もメモしておきましょう。治療法の選択に関わる場合があるためです。
さらに、可能であれば症状の写真を撮っておくと便利です。受診時点で症状が変化していても、経過を医師に正確に伝えやすくなります。
イボが痛い時は池袋サンシャイン美容外科にご相談を

痛むイボの治療で最も大切なのは、まず診察で原因を正しく見極めることが大切です。
ウイルス性イボなのか、魚の目なのか、それとも別のできものなのかによって、適した治療法が異なるためです。
池袋サンシャイン美容外科では、ほくろやイボの除去に対応しています。治療法は、イボの大きさや深さに応じて次の2つから選択します。
| 治療法 | 対象の目安 | 特徴 | 費用目安(保険適用) | リスク |
|---|---|---|---|---|
| CO2レーザー | 1mm〜1cm未満の小さめのもの | レーザーで組織を蒸散させて除去 | 1回:8,000円〜 | 赤み・かさぶた |
| 電気メス | 1cm以上の大きさや深さのあるもの | 切除した組織を病理検査に出すことも可能 | 1回:9,000円〜 | 赤み・化膿・ニキビ跡のような凹み |
※税込価格
治療範囲によっては、診察当時の治療にも対応しており、何度も通う必要はありません。費用面については、イボの種類や大きさ、状態によっては保険診療で対応できる場合があります。
保険適用の可否は診察時に案内しますので、まずは気軽に相談してみてください。
予約はWebサイトまたは電話で受け付けています。痛みのあるイボでお悩みの方は、一度ご相談ください。
イボが痛い時のよくある質問
ここからはイボが痛い時のよくある質問を紹介します。
イボが急に痛くなったのはなぜ?
イボが急に痛み出した原因としては、主に次の3つが考えられます。
- 靴や日常の動作によって、イボへの圧迫が増えた
- イボ自体が大きくなった
- イボを刺激したことで炎症や細菌感染を起こした
ただし、痛みの原因がイボではなく、魚の目など別のできものである可能性もあります。痛みが続く場合は、自己判断せずに医療機関を受診しましょう。
足の裏のイボは歩いているうちに治る?
歩くことでイボが治るとは考えにくいでしょう。むしろ、体重がかかるたびにイボが皮膚の内側へ押し込まれ、痛みが続く原因になることもあります。
確かに、ウイルス性イボは自然に消えるケースもあります。しかし、消えるまでに長い時間がかかったり、その間に数が増えたりすることも少なくありません。痛みがある場合は、早めに相談しておくと安心です。
イボが痛くて赤いのはなぜ?
痛みに加えて赤みがある場合、刺激による炎症や細菌感染が起きている可能性があります。特に、イボを触ったり、かいたり、削ったりした後に起こりやすい症状です。
なかでも注意したいのは、腫れ・熱感・膿を伴うケースです。感染が進んでいるサインの可能性があるため、早めに受診してください。
痛くないイボは放置してもいい?
痛みがなくても、イボの種類によっては放置しないほうがよい場合があります。
たとえば、ウイルス性イボは放置すると数が増えたり、家族や周囲の人にうつしたりする可能性があります。一方、老人性イボなどの良性のものは、経過を見ることも可能です。
ただし、どちらの場合も、形や色が変わってきたときは受診のタイミングです。イボの種類を自分で判断するのは難しいため、気になる場合は一度皮膚科で確認してもらうと安心です。
まとめ
イボが痛む原因はひとつではありません。足の裏や手指など、圧迫や摩擦を受けやすい部位にできたウイルス性イボのほか、魚の目・タコ、炎症や細菌感染など、さまざまな可能性が考えられます。
ここで押さえておきたいのは、見た目だけで原因を判断するのは難しいという点です。だからこそ、自分で削る・切る・引き抜くといった処置は避けましょう。
出血や細菌感染を招くだけでなく、ウイルス性イボの場合は周囲に広げてしまうおそれもあります。
受診を判断する目安は、次のとおりです。
- 痛みが強い
- 赤みや膿がある
- 大きさや数が変わってきた
これらに当てはまる場合は、様子を見ずに早めに受診してください。
また、部位ごとの対処法を試しても改善しないときも、無理に自宅ケアを続ける必要はありません。
痛みのあるイボは、原因に合った治療を受けることで改善が期待できます。つらい痛みから早く解放されるためにも、気になる症状があれば専門医に相談してみましょう。